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zoom RSS 春への憧れ;ピアノ協奏曲第27番〜「勝手にモーツァルトの日」(その5)

<<   作成日時 : 2006/05/05 10:46   >>

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「ピアノ協奏曲第27番」k.595はモーツァルトのピアノ協奏曲の最後の作品です。画像
作曲されたのはレクイエムと同じ1791年。つまりなくなる年です。

しかし深刻な暗さは微塵もなく、澄み切った美しさと、喜びにあふれています。
ピアノはシンプルです。でも、それには感情があふれています。
オーケストラも数々の交響曲よりあとに書かれただけあって、どの部分もこれ以外にないというほど良くできていてしかも全体に歌があふれていると思います。

○ 第1楽章
 冒頭、ヴァイオリンのやさしい主題を歌います。
そして第2主題のなんとチャーミングなこと。
 ピアノが入ると同じ歌を繰り返しますが、そのあとで短調が時々哀愁を帯びてすぐに長調に戻るのが晩年のモーツァルトの特徴ですね。

○ 第2楽章
 ピアノとオーケストラが素朴で愛らしい主題を繰り返し歌っていきます。

○ 第3楽章
 この主題の最初の部分がこの曲の9日後に作曲された歌曲「春への憧れ」k.596に使われています。
最初の部分の歌詞は次のとおりです。

Komm, lieber Mai, und mache die Bäume wieder grün,
und laß mir an dem Bache die kleinen Veilchen blüh'n!
Wie möcht' ich doch so gerne ein Veilchen wieder seh'n!
Ach, lieber Mai, wie gerne einmal spazieren geh'n!

来て、いとしい5月、そしてまた木を緑にしてね
そして、小川の川べりに小さなスミレを咲かせてね
またスミレの花がとっても見たいの
ああ、いとしい5月、そとを歩きまわりたいなあ
           ・・・以下省略   (拙訳)


まさに、この詩は今の季節の雰囲気ですね。
そしてこの楽章のみならず、このピアノ協奏曲全体の雰囲気です。

モーツアルトはこれを作った頃は貧困にあえいでいたらしく、生活費のために絵本の童謡を作ったらしいのですが、そんな状況でこんなに無垢な曲を作ってしまうのが彼なのですね。

■ CDはバックハウス(p)ベーム指揮ウィーンフィルが長年の愛聴盤です。
バックハウスのピアノは淡々と弾いています。
しかし1音1音が輝いています。昨日のピアノソナタの記事にも触れましたが、ベートーヴェンやブラームスのイメージがあるバックハウスの弾くモーツァルトも絶品です。

オーケストラは、以前の記事「ウィーンフィルの柔らかい音」でもこれに触れましたが、この音が他のオケ、いや現在のウィーンフィルでも聞けない絹の手触りようなしなやかで腰のある独特の音です。
録音は1955年のステレオ録音でテープヒスが多いですがそれはすぐに気にならなくなります。

※このCD(下のamazonのリンク)はブラームスのピアノ協奏曲第2番となっていますがモーツァルトの協奏曲とのカップリングです。このブラームスも最高です。

もうひとつ同じ組み合わせのライブ盤を聴きました。
「モーツァルト生誕200年1956年モーツァルト週間」
でザルブルグでのライブです。ちょうど50年前です。
解釈は前述の同じですがオーケストラの音に違いがあります、特にヴァイオリンの音が甘美なポルタメントを奏でます。コンマスはボスコフスキーでサイドにバリリがいます。「バリリの弾くヴァイオリンソナタ」の記事で取り上げたバリリの音が聞こえます。
バックハウスのピアノの音はさらに冴えわたっています。

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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは♪  ああ、これもいい曲ですよね〜。  でも、今日の KiKi の気分はこの曲・・・というよりは久々に「春の憧れ」が聴きたくなってしまいました ^^;。  そうそう、先日ダンベルドアさんの記事に触発されて、やっぱり聴いちゃいましたよ、弦楽五重奏曲ト短調。  今日もこれからモーツァルトのリートの CD を引っ張り出さねば・・・・(笑)。
KiKi
2006/05/05 13:42
こんにちは。kikiさんと同じです。いい曲をお選びですね。音楽の悦びと気高さがこの曲には凝縮されているように感じます。これも若い頃よく聴きました。ダンベルドアさんのこの記事に刺激されて、今私の部屋にかかっています。それでは失礼致します。
my favorite stories
2006/05/05 17:14
>kikiさん
探したらウィーン少年合唱団が「春への憧れ」を歌っているのがあって聞いて参考にしました。
モーツァルトのリートもいいですよね。
私も聴いてみようかな。

>my favorite storiesさん
皆さんがお互いの記事に触発されて、自分のお気に入りを聞いているのは嬉しいですよね。
私もそうなんです。
本当にありがとうございます。
ダンベルドア
2006/05/05 21:25
 こんにちは、私は平成15年に肝臓移植を受けた者です。手術後の状態が悪く、生と死の世界を彷徨していた時、私の大好きな「ピアノ協奏曲第27番」を聴き、命が甦る事が出来た運命の曲です。
 同じ旋律を持つ歌曲「春への憧れ」は何気ない時に口ずさんでいます。メジャーな曲ではないですが、多くの人に聴いてもらいたいですね。
りょう
URL
2007/10/07 11:04
りょうさん

ホームページを拝見しました。命が蘇った。その話が信じられる力をピアノ協奏曲第27番は持っていますね。

春への憧れ。このメロディを思い出すだけで、浄化されてくるような感じがします。
ダンベルドア
2007/10/07 15:49

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