ヨーヨーマ・プレイズ・ピアソラ~タンゴ組曲、リベルタンゴ

先日、ピアソラの「タンゴ組曲」について、オリジナルのギター・デュオ版ではなく
ヨー・ヨー・マがチェロで弾いたものがある事に触れました。

この「SOUL OF THE TANGO」(邦題:ヨーヨーマ・プレイズ・ピアソラ)はチェリストのマがピアソラの曲を集めたものです。
あのサントリーのTVCMで有名になった「リベル・タンゴ」が収められています。

「タンゴ組曲」はS.アサドによってこのギターとマのチェロのトリオに編曲されました。
ギターのパーカッシブなイントロが印象的な1楽章は省略され、嘆くような2楽章から始まります。アサド兄弟の美しいギターの上向音形から始まり、嘆くようなチェロが続きます。
かれはいつからこんな情感たっぷりの弾き方をするようになったのでしょうか。
どちらかというととても上手で聞いていて安心しすぎて陰影が感じられないというのが
それまでの彼に対するイメージでした。このアルバムを聞いて認識が変わりました。

3楽章の激しい情感も見事です。

僕は、クラシックの演奏家が譜面だけをなぞったようなジャズとかは聞く気になれません。
彼が若い頃に「ヨーヨーマ・プレイズ・ジャズ」というレコードを買って
「何だ。このどこがジャズなんだ!」と思った経験があります。
すぐに中古レコードに売ってしまいました。
彼がこれだけメージャーになった今探してもCDが再発されてないところを見ると
やっぱり問題があったからなのかという気がします。

今の彼は中国やシルクロードの音楽をやったり、とても前向きにヨーロッパ以外の音楽を吸収しようとして好感が持てます。

このピアソラのアルバムは夜聞くととてもよいです。

ピアソラがチェリストのロストロポーヴィッチに献呈した「グラン・タンゴ」、これは最初からチェロの曲としてかかれたのでチェロの低音域も活躍します。

「タンゴ・ゼロアワー」にある「ムムキ」「天使のミロンガ」も入っています。


(3月9日追加)
「追憶のタンゴ」はピアソラ本人のかつてのバンドネオンソロの録音に10年の歳月を隔てて
ヨーヨーマが競演したリミックスです。これを聞くとピアソラの表現の迫力をあらためて感じます。

 ******

別に「ヨーヨーマ・オブリガード・ブラジル・ライブ・コンサート」
というアルバムにもギター&チェロバージョンの「タンゴ組曲」が収められています。
観客のいるライブです。

こちらも傾向は同じでライブならではの自然な感情の高まりによるテンポ感があります。

こちらはカルロス・ジョビンのボサノバナンバーや
クラリネットと競演した「リベルタンゴ」があります。

このパキート・デリヴェラの哀愁の漂うクラリネットが実に良いのです。
パッソスの歌うジョビン「三月の雨」のチェロとの掛け合いも楽しいです。

(追加)
このCD(輸入版)におまけでついているDVD映像を見ると「リベルタンゴ」の違うバージョンで楽しめます。
途中サイレンみたいな効果音があり夜中にヘッドフォンで聞いていて消防車と思ってしまった。映像は1人の女性が複数の男性とタンゴを踊っているものです。

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ヨーヨー・マ・プレイズ・ピアソラ
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この記事へのコメント

2006年03月10日 01:58
先日も書きましたが、アサド兄弟とヨーヨー・マの競演は知りませんでした。ヨーヨー・マといえば、CMの《リベル・タンゴ》が思い出されます。
ピアソラとの擬似競演もあると聞いてちょっと、食指が動いております。
マにしても、クレーメルにしても、もう少し早く、ピアソラの良さを分かり、本当の競演をしてくれていたらと悔やまれますね。
ダンベルドア
2006年03月10日 22:44
>gerjyuさん
いつもありがとうございます。
私がピアソラを知ったのはクレーメルの「ピアソラのオマージュ」からでした。タンゴ関係以外の人に広く知られるようになったのはおそらくこのときからでしょう。ちょっと遅かったのですね。
2006年04月07日 01:17
TBありがとうございました。
こちらからもTBさせていただきました(うるさいですが、2つも・・・すみません・汗)

ライヴ演奏聴かれたんですね、素敵!
てんぺすと
2007年11月23日 04:45
「ヨーヨーマ・プレイズ・ジャズ」というタイトルのディスクはないはずです。
というより、私は相当な彼のファンですが
彼がジャズを録音したCDはないはずです。
多分、ジャズシンガーのボビー・マクファーリンと共演したディスクのことかも知れませんが、
元々これはジャズというわけではないです。
かといってクラシックでもないですが。
ダンベルドア
2007年11月24日 00:24
てんぺすとさん

>「ヨーヨーマ・プレイズ・ジャズ」というタイトルのディスクはないはずです。

はい。CDはいろいろ調べましたがでておりません。
これは25年位前のLPレコードです。ただし私も処分したので正式なタイトルではないかも知れませんが日本版にはジャズという言葉は入っていました。内容はアメリカ現代作曲家がジャズのテイストで作った新作をヨーヨーマが譜面どおりに弾くというものでジャズではありません。
 マクファーリンの共演盤も良く知っていますがこれもインプロヴィゼーションを展開するジャズではないですね。

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