ノラス「チェロ名曲集&アルペジョーネ・ソナタ」~

子供の宿題の追い込みでパソコンがふさがっていたため、4日ぶりの更新です。
さて、ノラスはフィンランドのベテランチェリストですが、その演奏は知りませんでした。ショップでこのCDを手にしたとき「白鳥」をはじめ、ありきたりのチェロ小品集かと思いました。

ところが試聴して驚きました。画像
最初の白鳥からして音に非常にひきつけられる集中力があります。
細かいヴィブラートで丹念に歌っていく感じでBGM的に聞き流せない「白鳥」です。

3曲目のウェーバーは私は楽譜を持っていてかつて弾いた記憶があるのだけれど、ノラスの演奏のアダージョを聞いてこんなに切切とした曲だったのかと再認識しました。

このアレグロや4曲目の「蜂」は正確な音程で鮮やかに弾いています。

そして、5曲目のツィゴイネルワイゼン。
かつてSP時代の名チェリスト、フォイアマンが良く弾いていたらしいが、ノラスもツィゴイネルワイゼンを得意としているそうです。
中間部のメロディなど、節度を持って弾いているという感じだが、後半の早いところは、正確ですごい。フラジオレットや左手ピチカートを織り交ぜたアルペジオなどもヴァイオリンと同じように引いています。

アルペジョーネ・ソナタ。
私は勝手にシューベルトの最高傑作のひとつと思っているこの曲。
なかなかこれという演奏がありません。最初に聞いたのがロストロポーヴィッチで最初はとても良かったのだが、胃もたれするようになってしまった。そのあとは極力あっさりと弾いた演奏を聞いてきました。

ノラスのアルペジョーネは、あっさりとは弾いていません。ゆっくりとベルカントで、丹念に、きっぱりと弾いていてこの曲のよさを引き出しています。
ちょっと緊張感が強い感じはあります。でも、シューベルトって鋭いものを持っていたのだと最近スーパーピアノレッスンをみていて思うようになってきましたので、そういう点では彼の演奏はあっていると感じます。

彼は、私がかつて実演で聞いて一番印象に残ったチェリストのトルトゥリエに師事している。
また、長谷川陽子はフィンランドでノラスに師事していました。

このCDは約30年前、ノラスが30歳過ぎの頃の録音です。
これを聞いて最近の演奏も是非聞いてみたくなりました。


白鳥~チェロ名曲集
チェロ;アルト・ノラス、
ピアノ、オルガン;タバニ・バルスタ
レーベル: ワーナーミュージック・ジャパン
¥1,050

1. 白鳥(サン=サーンス)
2. ロンディーノop.81-1(シベリウス)
3. アダージョとロンド(ウェーバー)
4. 蜂(フランソワ・シューベルト)
5. ツィゴイネルワイゼン(サラサーテ)
6. モーゼ幻想曲(パガニーニ)
7. ラルゴ[オンブラ・マイ・フ](ヘンデル)
8. トロイメライ(シューマン)
9. G線上のアリア(バッハ)
10. ヴォカリーズ(ラフマニノフ)
11. アルペジョーネ・ソナタ イ短調D.821(シューベルト)



白鳥~チェロ名曲集
白鳥〜チェロ名曲集

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この記事へのコメント

ダンベルドア
2007年02月06日 08:51
okusanさん。
はじめまして。
アルペジョーネの音は最近出たCDを試聴しましたが楽器としてのアルペジョーネの知識はありません。
今ちょっと拝見しましたが,そちらのサイトは本当に充実していますね。
また寄らせていただきます。
しるくら
2009年04月18日 06:54
はじめまして。最近チェロを始めたばかりの初心者です。(ブログhttp://silky-wind.at.webry.info/です)
アルト・ノラスはyoutubeで偶然出会い、その音に引き寄せられ、一瞬ファンになりました。プロフィールなどを知りたいと検索していたところ、こちらの老舗ブログに辿り着きました。
時々お邪魔して知識のおこぼれに預かりたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
今後の記事も楽しみです。
ダンベルドア
2009年04月19日 22:54
しるくらさん

初めまして。
今そちらのブログを拝見させていただいたら,以前に見たことありますよ。チェロの先生をいろいろお探しになっている様子興味深く読みました。

実は私にはもうひとつチェロの練習日記を中心としたブログがあります。宜しければこちらもよろしくお願いします。
http://sundaycello.seesaa.net/

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